09.06.17 スタートレック [本や映画、音]
見てきた。
カーク船長、なんか企んでる?
元々は監督がJ.J.エイブラムスだってことで劇場直行。
世間の評価はまっぷたつだったけど、以前の「クローバーフィールド/HAKAISHA」は個人的にはドストライク。
めちゃくちゃおもしろかった。
DVDも速攻で買ったしね。
あのスケール感でスタートレック作っちゃうの?
んなことしたらヤバイでしょエイブラムス〜。
しかも予告編がすごくよくできてて。
エンタープライズ号の外装を溶接してるなんて、ちょっと震えた。
リアルじゃん、って。
と同時に。あ〜、宇宙「船」なんだぁ〜って思ったよ。
あんなに巨大な乗り物は、船しかないよね。
僕自身はトレッキーじゃないから映画についていけるか不安だったけど、関係なかったよ。
スタートレックのこと、全然知らなくてもOK。
よくできたハリウッドモノとして楽しめる。
もしもスタートレックのこと知ってたら、もっとOK。
細かい部分でいろんな仕掛けがしてあるから、
クスッと笑ったり驚いたり、感心したりできる。
あとドクター・マッコイとかスポックとか、スコッティとか。
良くもまぁ、こんだけ特徴を捉えた人をキャスティングしたな~って感心する。
(ほとんど無名に近い役者さんたちだよ。スコッティは『ホット・ファズ』で主演したサイモン・ペグだったけどね)
そっくりである必要なし。
特徴が重なって、そっからイメージできれば十分。
似顔絵の論理だね。
(20世紀少年のキャスティングをした人は見習うべき)
あるいはその特徴を再現した、役者の演技力の勝利。
(20世紀少年に出てる人は見習うべき)
ってか、そのへんが分かってる監督の賢さ。
(20世紀少年の……)
映画自体は疾走感たっぷり。
最初の5分で完全に泣いたよ。
(余談だけど、最初の5分をクローズアップすると「アルマゲドン」になるね)
その時の船長の姿が、映画の中盤で語られる船長としての資質にビタビタ。
つまりこれは闘いを経て父親を越えていくイニシエーションの物語なんだよ、ってことだね。
だから絶対に主人公は船長にならないといけないし、最終的には父親以上の偉大な働きをして、それがみんなに認められないといけない。そうしてなめ腐った態度だった若者は、尊敬を得て誇り高い男になる、と。
そんな具合に設定はベタベタ。けどベタだからこそ。スタートレックをしらない人にも状況をパーフェクトに理解させて、一気に映画に引きこむよ。
ベタの使い方が上手い。
よくできた脚本ってのはこういうことなんだと思う。
ストーリーはネタバレになるかも、だから書かないけど。
何気ないことが複線になってて、ちゃんとそれが回収される。
スポックの悩みも、カークの反骨心も、マッコイの不安症も、スコッティの脳天気さも。
個人にとっては悩みでも、それらはすべて個性となって特徴となって仲間を助けるよ。
チームって最高!
もしかしたら敵の親玉が怒ってる理由がよく分からないかもしれない。何か見逃した?って思うかもしれないけどね。
見てるうちに分かるから。そのままスルーしちゃって。
(その、敵の親玉が怒ってる理由ってのがストーリーのキモだよ)
あと、SFものはどうしても説明しないと分かってもらえない、っていう小難しい事柄があるよね。
そこらへんをズバッと切り捨てて
「こういうコトっす、今回は!」
って言い切ってるところが良いよ。
結果的にそれが、映画として再構成されたスタートレックのハードルを下げて、みんなが楽しめるようになってるから。
(どしても矛盾はあるけど、それは気にしないお約束。時代劇のカツラの境目と一緒)
宇宙戦のシーンは思ってるほど多くないけど、それがかえっていい。もともとこのシリーズは人間ドラマだから。
それにエンタープライズ号は戦争をしに行ってるんじゃなくて、調査船だからね。
攻撃されない限りは攻撃しないのだ。
そんかし、やられたら徹底的にやる。仲間を守るために。
銃や砲や魚雷を使うのはそういう時だけだから。
そうそう。今回の映画は、テレビで放映したスタートレック(最初のシリーズのタイトルは「宇宙大作戦」だったね)とは登場人物の名前が違うよ。テレビは吹き替えだったせいかな。
<宇宙大作戦> <スタートレック>
チャーリー スコッティ
ミスター・カトウ スールー
ウラ ウフーラ
ミスター・カトウはいつまでたっても出てこないから注意ね。
ラストには「宇宙大作戦」のあのナレーションと音楽が流れるよ。
つまり、この映画が終わって「宇宙大作戦」が始まるってこと。
だけどね。
この映画と「宇宙大作戦」の間には、ちょっと時間がある。
カーク船長もまだ若いし。
もしかして、もう1作くらい作ろうとしてない? エイブラムス〜。
総合的に超グッド。DVD出たら絶対買う。
ただし。
デートムービーじゃないからね。そこんとこは気をつけて。あくまで男子ムービー。
金曜の夜に仲間とビールを飲んで、その勢いで出かけるのをすすめるよ。
星の数、聞きたい?
★★★★★
カーク船長、なんか企んでる?
元々は監督がJ.J.エイブラムスだってことで劇場直行。
世間の評価はまっぷたつだったけど、以前の「クローバーフィールド/HAKAISHA」は個人的にはドストライク。
めちゃくちゃおもしろかった。
DVDも速攻で買ったしね。
あのスケール感でスタートレック作っちゃうの?
んなことしたらヤバイでしょエイブラムス〜。
しかも予告編がすごくよくできてて。
エンタープライズ号の外装を溶接してるなんて、ちょっと震えた。
リアルじゃん、って。
と同時に。あ〜、宇宙「船」なんだぁ〜って思ったよ。
あんなに巨大な乗り物は、船しかないよね。
僕自身はトレッキーじゃないから映画についていけるか不安だったけど、関係なかったよ。
スタートレックのこと、全然知らなくてもOK。
よくできたハリウッドモノとして楽しめる。
もしもスタートレックのこと知ってたら、もっとOK。
細かい部分でいろんな仕掛けがしてあるから、
クスッと笑ったり驚いたり、感心したりできる。
あとドクター・マッコイとかスポックとか、スコッティとか。
良くもまぁ、こんだけ特徴を捉えた人をキャスティングしたな~って感心する。
(ほとんど無名に近い役者さんたちだよ。スコッティは『ホット・ファズ』で主演したサイモン・ペグだったけどね)
そっくりである必要なし。
特徴が重なって、そっからイメージできれば十分。
似顔絵の論理だね。
(20世紀少年のキャスティングをした人は見習うべき)
あるいはその特徴を再現した、役者の演技力の勝利。
(20世紀少年に出てる人は見習うべき)
ってか、そのへんが分かってる監督の賢さ。
(20世紀少年の……)
映画自体は疾走感たっぷり。
最初の5分で完全に泣いたよ。
(余談だけど、最初の5分をクローズアップすると「アルマゲドン」になるね)
その時の船長の姿が、映画の中盤で語られる船長としての資質にビタビタ。
つまりこれは闘いを経て父親を越えていくイニシエーションの物語なんだよ、ってことだね。
だから絶対に主人公は船長にならないといけないし、最終的には父親以上の偉大な働きをして、それがみんなに認められないといけない。そうしてなめ腐った態度だった若者は、尊敬を得て誇り高い男になる、と。
そんな具合に設定はベタベタ。けどベタだからこそ。スタートレックをしらない人にも状況をパーフェクトに理解させて、一気に映画に引きこむよ。
ベタの使い方が上手い。
よくできた脚本ってのはこういうことなんだと思う。
ストーリーはネタバレになるかも、だから書かないけど。
何気ないことが複線になってて、ちゃんとそれが回収される。
スポックの悩みも、カークの反骨心も、マッコイの不安症も、スコッティの脳天気さも。
個人にとっては悩みでも、それらはすべて個性となって特徴となって仲間を助けるよ。
チームって最高!
もしかしたら敵の親玉が怒ってる理由がよく分からないかもしれない。何か見逃した?って思うかもしれないけどね。
見てるうちに分かるから。そのままスルーしちゃって。
(その、敵の親玉が怒ってる理由ってのがストーリーのキモだよ)
あと、SFものはどうしても説明しないと分かってもらえない、っていう小難しい事柄があるよね。
そこらへんをズバッと切り捨てて
「こういうコトっす、今回は!」
って言い切ってるところが良いよ。
結果的にそれが、映画として再構成されたスタートレックのハードルを下げて、みんなが楽しめるようになってるから。
(どしても矛盾はあるけど、それは気にしないお約束。時代劇のカツラの境目と一緒)
宇宙戦のシーンは思ってるほど多くないけど、それがかえっていい。もともとこのシリーズは人間ドラマだから。
それにエンタープライズ号は戦争をしに行ってるんじゃなくて、調査船だからね。
攻撃されない限りは攻撃しないのだ。
そんかし、やられたら徹底的にやる。仲間を守るために。
銃や砲や魚雷を使うのはそういう時だけだから。
そうそう。今回の映画は、テレビで放映したスタートレック(最初のシリーズのタイトルは「宇宙大作戦」だったね)とは登場人物の名前が違うよ。テレビは吹き替えだったせいかな。
<宇宙大作戦> <スタートレック>
チャーリー スコッティ
ミスター・カトウ スールー
ウラ ウフーラ
ミスター・カトウはいつまでたっても出てこないから注意ね。
ラストには「宇宙大作戦」のあのナレーションと音楽が流れるよ。
つまり、この映画が終わって「宇宙大作戦」が始まるってこと。
だけどね。
この映画と「宇宙大作戦」の間には、ちょっと時間がある。
カーク船長もまだ若いし。
もしかして、もう1作くらい作ろうとしてない? エイブラムス〜。
総合的に超グッド。DVD出たら絶対買う。
ただし。
デートムービーじゃないからね。そこんとこは気をつけて。あくまで男子ムービー。
金曜の夜に仲間とビールを飲んで、その勢いで出かけるのをすすめるよ。
星の数、聞きたい?
★★★★★
2009-06-17 21:45